図書館の検索機(OPAC)の横に日本十進分類法(NDC)の本を置けばいいと思うんだけど


先日、Webcat で分類から検索できないってとこから、
図書館でもっと分類検索を推していくべきだ的なことを書いた。
Webcat / Webcat Plus が、分類で検索できないってどうよ? - そうだ、図書館へ行こう!


で、前々から思ってたんだけど、公共図書館OPACの横にNDC置いたらいいんじゃない?
特に相関索引!
よく、綱目表(第二次区分表:頭二桁までの分類表)とかが立派なボードに書かれて
図書館の壁に掲示してあったりするのはよく見るんだけど。
あんなの見ても "なんかよくわかんない" って思う人が多いと思う。


だったら、OPACの横にNDCを置いといてさ、


〜本のタイトルや著者がわからなくても、調べたいテーマから本を探せます〜


 『調べたいことがあるんだけど、それについて書かれている本があるかわからない!』
 『キーワードやタイトルにそれらしい言葉を入れて探したけど、うまく見つからない!』

そんなときは、分類を使って探してみると便利です。


1.まず、検索機の横にある 『日本十進分類法』 の、
  『一般補助表・相関索引 編』を手に取ります。

2.43ページからキーワードが五十音順に並んでいるので、
  自分の調べたいキーワードを探します。
  ※見つからないときは、似ている言葉で探してみてください。

3.キーワードが見つかったら、右に書かれてある数字を検索機の
  『NDC分類』の欄に入力して検索します。


すると、そのテーマについてかいてある本が検索できます。

分類によっては、ひとつの分類にたくさんの本が分類されていることもあります。
その場合はタイトルや出版年で絞り込んで検索するといいでしょう。


○さらにワンステップの応用編

『一般補助表・相関索引 編』 で分類を調べたら、『本表編』 で、その分類の項目を見てみましょう。
本表編は分類番号順に並んでいます。
本表編には、その分類についての補足説明や、さらに詳しく分けた分類、
その分類を含むもっと大きな分類を確認できます。
また、その分類と関連がある別の分類なども確認することができます。

わからないことがあれば、どんなことでもかまいませんので
図書館員にお聞きください。

みたいな掲示OPACのところに貼っておけば、
少しはNDCってものを有効に使ってもらえるんじゃないかと。


NDCなんて1セット6000円くらいで、そんなに飛びぬけて高いものでもないし、
検索機が並んでるところでは何台かごとに1セット置くんでもいいと思うし。


もちろん、それを見て分類から検索してみようって思う人はごく一部かもしれないし、
ひょっとしたら、とっつきにくくて誰もやらないかもしれない。
でも、「テーマやキーワードから探したい」っていう要求は必ずあると思うし、
決して少ないものでもないと思う。
(そんなことができると思ってなければ潜在的な要求となって表には現れないし、
 タイトルやキーワード検索で不完全ながらもその要求を満たしてしまって
 要求として見えてこないだけじゃないのかなって思う。)


実際自分は、子供のころ分類がどうなってたかすごく知りたかったけど、
学校の図書館に貼ってあった、なんか丸い円で十区分を限定的に例示した
ポスターしかなくてよくわからんともやもやした思いをしたし。


あと、「図書館の分類は使いにくい」とか、
「他の技術でもっといい主題からのアクセスを〜」とかの意見もあると思う。
もちろんそういった意見もあるし、納得する部分も多くある。
そういった分野の研究も重要で、これから取り入れていくべき技術も多いと思う。
ただ、現状の図書館で、いま実際に実現可能な方法で主題からの検索を
より便利にできるようにするってことも並行して考えていかなきゃいけないと思う。


※あ、あと、利用者にNDC分類を意識しないで主題からの検索を行う方法ってのも
 いま考えてるんだけど、こっちはもうちょっとまじめに考えてるので
 機会があればおいおい。


ちょっとした追記:
分類記号でなくキーワード(言葉)から主題検索できる、『件名』ってのも
あるんだけど、コレがなんというか使いにくい。
NDCより項目の階層関係は見えにくいし、名辞の修飾の方法もわかりにくいし。